憂楽帳

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憂楽帳:苦情体験型施設

 3カ月前に予約して、家族で楽しみにしていたレジャー施設のフロントで、私はとてもイライラしていた。

 宿泊棟に移動する前に、たくさんの関連施設の説明を受けた。温泉、岩盤浴、アスレチック、レストラン……。宿泊料は高級ホテル並みなのに、ほとんどの施設は有料で、渡されたのは大量の割引券。「お得でしょう」という顔をされても、お礼を言いたい気持ちにはなれなかった。旅行ガイドに紹介されていた夜景を見るためだけにも入場料が必要だった。

 部屋はエアコンの調子が悪く、クレームをつけると、やってきた従業員が設定温度を「16度」に下げて帰っていった。それでも暑いので結局、部屋を替えてもらった。天井から水漏れがあり、床が濡れていると指摘したら「ああ、結露ですね」で終わった時には怒る気が失せた。

 一杯飲んで寝ようと思っても、部屋の冷蔵庫には何も入っていない。施設内のバーは11時過ぎに閉店。翌朝のバイキング形式の朝食は……。きりが無い。

 まるで“苦情体験型施設”。最も許せないのは、こんな施設の宣伝を信じた、自分の判断力の無さだ。【古田信二】

毎日新聞 2008年8月19日 西部夕刊

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